「20XXの建築原理へ」 (AA)という本のイベントが名古屋にて行われました。本の編集者であるmosakiの田中元子氏@hanamotokoと名古屋のVOID+FORM建築設計事務所の@voidandformがtwitterにて実況してくださいました。
@onokennote氏によるハッシュタグまとめ:「建築のちから02『20XXの建築原理へ』 シンポジウム」
トゥギャッターにて@onokennote氏がまとめられていますが、「伊東豊雄氏の言う『心地よい』の背景を考える」(未稿)との関係のために、多少postを選択したり自分の考えを併記したりしながらまとめることにしました。
イベント前→近代批判
masaki_msk | このイベント関連はハッシュタグ20xxinaxで行きましょう! RT @kysg: 明日は、いよいよ。建築のちから02『20XXの建築原理へ』 シンポジウム23日(水・祝)16:00〜18:00 会場:名古屋工業大学/講堂ホール #20xxinax | 2009/12/23(水) 13:17:57 | |
kysg | いざ名工大へ!防寒装備忘れずに!‼ #20xxinax | 2009/12/23(水) 14:06:02 | |
kysg | RT @masaki_msk: このイベント関連はハッシュタグ20xxinaxで行きましょう! RT @kysg: 明日は、いよいよ。建築のちから02『20XXの建築原理へ』 シンポジウム23日(水・祝)16:00〜18:00 会場:名古屋工業大学/講堂ホール #20xxinax | 2009/12/23(水) 14:51:51 | |
masaki_msk | 名古屋工大到着。会場は凄い人。壇上、伊東さん、佐藤さん、平田さん、藤本さんセッティング完了。 http://yfrog.com/4exbmpj #20xxinax | 2009/12/23(水) 16:02:01 | |
hanamotoko | 始まった!ホールでかいし満席、この年の瀬にすごいね。 #20xxinax http://yfrog.com/1yb09vj http://yfrog.com/1y15785968j | 2009/12/23(水) 16:08:23 | |
voidandform | 開始。伊藤さんが20xxの概要を説明。これからの建築のあるべき姿が新しい原理が書かれている。 対談より仮想でもプロジェクトを作った方が面白い。#20xxinax | 2009/12/23(水) 16:12:41 | |
hanamotoko | 伊東:かなりすごい本。20xxがいつかはハッキリしないが、これまでの建築原理とは違う作られ方がハッキリ言葉にされている。平田、藤本の生まれ年に僕はオフィスを立ち上げた。世界的な建築家になるのは間違いないふたり。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 16:14:05 | |
hanamotoko | 伊東:(プロジェクターに青山病院付近の地図や写真など映しながら本の概要説明。)20世紀の建築原理は高層化だったが、都市全体で高層化せず隣接する街との間に問題が起きていた。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 16:19:44 | |
voidandform | コルビジェの都市計画と現実のギャップ。高層化された建物の周りには、緑地ではなく低層のたてものが。現状に合った原理を探る。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 16:21:25 |
平田・藤本両氏による自然から得られるものを設計に直感的に取り込むお話
hanamotoko | 平田:子持ち昆布は建築にヒントを与えてくれる。昆布に産み付けられた卵、絡み合う秩序。同じように都市と建築が見られないかなと。これは僕のテーマのひとつでもある。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 16:24:35 | |
voidandform | 平田 子持昆布と都市の共通性。面白い。表層に絡みつく。ひだに絡む。生物的なミクロネシア構造。ジャングル。生命の秩序。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 16:25:44 | |
voidandform | 平田 エントロピー、熱的死に対する生物の活動。これを建築に応用。ここがアイデアの源らしい。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 16:28:51 | |
hanamotoko | 平田:表面積を最大にしながら建築を作り出していく。キーワードは樹木性。 http://yfrog.com/1eml3cj #20xxinax | 2009/12/23(水) 16:29:45 | |
voidandform | 自然の単純な秩序を取り入れる。木のこうぞう。高層化で様々なものを排除するのではなく絡めとる。ここ図の解説。面白い。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 16:33:31 | |
voidandform | 藤本 他のメンバーに影響を受け変わりつつ作ったチャレンジングなプロジェクト。 東京感の蓄積を形にしたかった。樹形、磯巾着。(スタートが平田さんと似ているのが面白い) #20xxinax | 2009/12/23(水) 16:37:40 | |
masaki_msk | 巨大でも建築単体ではなく都市的な規模で構想し具体的な提案をする事は、この十年でどれくらいあったのだろうか。架空プロジェクトが持ちうるある種の興奮が、この本の研究会が始まった頃からありました。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 16:42:28 | |
voidandform | 自然の模倣、地形的、動き的なイメージ。直感で始めたが、理論的に展開。様々なものを揺らがせるへ。ミースの揺らぎとは異なる到達点。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 16:44:22 | |
voidandform | 対極性の共存。境界をにじませる。要素のオーバーラップ。積層。(思考のバイアスが面白い。しかし、楽しそうに説明する。) #20xxinax | 2009/12/23(水) 16:48:53 | |
hanamotoko | 藤本:洞窟を無数に積み上げ、山状にする(マッスをほじくるのではなく)。それを反転させて地下にも掘り込む。山だったものが谷になるんですね。さらに #20xxinax | 2009/12/23(水) 16:56:06 | |
hanamotoko | 藤本:というわけで、山みたいなものを作ったというわけですが、上の山と下の谷では気候も違うのではないかと。それに合わせて中の人間が動くようになるのも面白いのではないかと。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 16:56:06 | |
voidandform | 山のような建物が環境ジェネレーターとして働くのではないか?そこを指摘された時は悔しかった。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 16:57:17 | |
kysg | とにかく山みたいなものを作りたかった。と、とたてもたのしそうにかたっていた。藤本さん。実に楽しんでいる感。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 16:57:41 | |
masaki_msk | 今思えばこの四人のメンバーは、まるで一人の人間がある構想を昇華させて行くように、常に瞬間的に互いの思考のベクトルを共有しあっていました。最後の最後まで藤本さん、平田さんが協同案をつくる可能性も最後まで残されたほどでした。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:04:11 |
構造家・佐藤淳氏の話
hanamotoko | 佐藤:(ヨーロッパの駅の架構などを映す。穴あきH鋼を例に、製造するエネルギーと素材を減らす効果の比較など。)素材をできるだけ少なく、エネルギーを減らすことを考える。張弦ややシェルなどの構造もエネルギー軽減に貢献的。金属のシェルは意外とまだ少ない #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:04:38 | |
voidandform | 佐藤 鉄骨梁の製造エネルギーについて。鉄骨量を減らす事は手間が掛かったとしても、まだ優位で意味がある。金属によるシェル。表面を凹凸に。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:04:41 | |
voidandform | エネルギー的に有利な、薄いシェル、薄膜構造、超軽量構造。そして、これらを成立させる素材の探求の必要性がある。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:08:49 | |
hanamotoko | 佐藤:(自身で制作したさまざまな素材の強度一覧表を紹介。まだまだ試せていないことも多く環境負荷軽減の可能性は見つけていけそう、という話) #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:11:11 | |
voidandform | 安易なエコへの警鐘。CO2への特化は問題。屋上緑化の土が実際の大地の土と繋がってはどうか?その他の様々な自然へコミットするような話。科学技術も。(楽しさを強調してる。) #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:13:24 | |
hanamotoko | 佐藤:(今回の案として)科学技術の研究施設を併設することで経済的な問題を軽減しつつ、自然や科学が身近に感じられる都市はつくれないだろうか。スーパーカミオカンデのような施設や素粒子観測も、自然観測といえるのではないか。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:16:02 | |
yosstudio | RT @hanamotoko: 佐藤:(今回の案として)科学技術の研究施設を併設することで経済的な問題を軽減しつつ、自然や科学が身近に感じられる都市はつくれないだろうか。スーパーカミオカンデのような施設や素粒子観測も、自然観測といえるのではないか。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:18:17 | |
voidandform | 素粒子から自然を感じる。自然の樹形型を真似るだけでなく、さらに進化した形状を考える。(形状が面白い)解析ソフトで形状を生み出す例。(自動化が新たなモデルを生み出す!) #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:19:08 | |
hanamotoko | 佐藤:(平田藤本案をモデリング、解析したシュミレーション画像を紹介。ソフトの可能性を探った) #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:21:09 | |
voidandform | しかもアニメーションで形状を変形、動かしながら、検討。柔らかな構造をこんご考えたい。#20xxinax | 2009/12/23(水) 17:21:13 | |
masaki_msk | 書籍の中では四人の他分野の専門家との対話が行われました。その現場に居合わせていると建築とそれ以外の分野は、ほとんど互いを理解出来ていないと痛感。因みにゲスト専門家は以下の四氏。平田裕之|巨樹、海賀信好|水、池辺靖|科学、竹中明夫|樹木。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:21:33 |
伊東豊雄氏による「20xx年の建築原理」の試みについての話
hanamotoko | 伊東:平田藤本に共通するのは、自然に建築を近づけること。20世紀は経済性や合理性を求める機会主義的な建築が追求された。しかしそこでは様々なことが切り落とされ、イレギュラーなことをしようとすると面倒な状態。本来人はそんなに単純じゃないし、ますます複雑になっている #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:26:33 | |
voidandform | 伊藤 二人の共通性、建築が自然に近づくとどうなるかと言うところ。近代の機械主義は、ある要素を切り取り、その効率を求める。建築も同じだった。疑問はそこで切り落とされた事が、犠牲にしたものについて。人はそれほど単純ではない。社会も複雑。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:26:48 | |
voidandform | このままでは、均一性が蔓延し、建築の死がおとずれる。(エントロピーの増大) そうではなく、もっと根本から考え直し、周囲との関係、様々な要素を取り込み、相対的に建築を作るのが21世紀の建築は作られなくてはならない。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:31:12 | |
hanamotoko | 伊東:エントロピーを高めて死に近付いていくだけの20世紀型ではなく、どう生きていくかという建築。周囲との関係から相対的にかたちが決められていく建築。これは表現のためでは全くない、これからの建築で必然的な立ち上がり方 #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:32:08 | |
voidandform | そのための技術やテクノロジー。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:32:31 | |
hanamotoko | 平田:20世紀は床本意性とよく言っているが、床ではなく、土地がそのまま巻き上がったようなものを考えたい。 藤本:コントロールではなく、さまざまなバリエーションを用意し、選択を人に任せることが大事なのではと思っている。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:36:05 | |
voidandform | 藤本 コントロールではなく、選択。多様性を提供した上で。平田さんは知的アプローチ、私は体育会系。平田さんのキーワードに乗っかった。不均質な状況を、シンプルな原理から、自動に生成されるのは面白いが。。。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:37:53 | |
voidandform | 藤本 その先の体験に何かあるではないか。ロジックと体験。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:39:08 | |
hanamotoko | 藤本:不均質な状態とはどうしたら作れるかを、ふたりとも模索してきたと思う。(木登りと山登りに喩えて、互いの案の原点の相違点を語るふたり。平田は生成原理として樹木に喩え、藤本は建築の中での動作の可能性として岩山に喩えている) #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:42:36 | |
voidandform | 平田 メタファーを説明のためだけに使うのは弱い。木の生成原理、宿りしろ、そのようなものを、組み込む際に、注意が必要。 (案外謙虚なアプローチに感じるなあ) #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:44:19 | |
hanamotoko | 佐藤:建築家にしても中の人も、ここに住みたい、などとイメージがある。価値観を理論的に説明する必要はない、心地いいということで充分、という伊東さんの言葉が印象的だった。表面積の多さはデメリットと捉えられがちだが、エンジニアが実現の一端を負える時代となってきている #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:47:24 | |
voidandform | 伊藤 建築思想をどう変えるか?これに尽きる。なのにテクノロジー頼りの改良はどうか。もっと動物的な、自然のような状況のなかでこそ、人間らしさを発揮できる。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:51:23 | |
hanamotoko | 伊東:建築自身を、建築そのものの思想をどう変えるか、という話は現状ほとんどされていない。テクノロジーの開発に頼るだけでは逆行であり、さらなる均質化だと思う。大事なのは、人間がいかに動物のようになれるかということ(!)この10年で人間がそれにどこまで気付けるか。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:51:24 |
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voidandform | 藤本 豊かさは相互補完によって得られるのではないか?建築にはまだ可能性がある。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:54:15 | |
voidandform | 平田 生きているものの秩序をどう広げていけるか?建築単体で考えるのはもったいない。都市やより一般の人に広げて行くのが大切。人間が人間である事の意味を問い直す時が来る。まだ自分でも分かってはいない。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:59:10 | |
hanamotoko | (下の伊東さんのも同じく、この10年における課題というテーマの話なう)藤本:人間が蠢く場所をどうつくれるかが僕のテーマ。 平田:必然でなくても、あってもいいなという感覚をどうしたら形にできるかを考えてきた。生きる秩序をどう広げられるか。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:59:54 | |
hanamotoko | Q:メタボリズムとの違いは? A:藤本:メタボリズムは植物を機械的に扱っていた。そうではない部分を再解釈し、視点を広げる機会だった。平田:生命の秩序から考え、本当の意味のメタボリズムにしていければ。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 18:07:09 | |
voidandform | 藤本 メタボリズムは自然の機械的な部分に重点が置かれいたので、それを拡張したかった。平田 同意見。(聞き漏らした) 伊藤 メタボリズムほど都市のプロジェクトを描いた時代はなかった。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 18:09:14 | |
hanamotoko | A伊東:あれほど都市を描く時代はなかったのではないか。それらが全く実現しなかったことにコールハースは強い興味を示し、この2年くらいでメタボリストたちに、すごく面白いインタビューをしている。僕もされたんですけど、その本を読むとわかるはず。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 18:10:28 | |
hanamotoko | 壇上の皆さん最後に一言、を割愛。ごめんなさい。実は会場ものすごく寒くて、こんな寒いシンポジウム後にも先にももうない、と藤本さん 笑。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 18:17:20 | |
masaki_msk | 伊東:もっと根本から建築のあり方を考える。建築の規制概念を持たないで欲しい。それが今日一番伝えたいコト。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 18:17:58 | |
voidandform | 藤本 これからも切り開いていきたい。伊藤 建築の既成概念を持たないで欲しい。案外人は受けいれる。若い人は本能的に考えることにチャレンジして欲しい。(若くないですがなにか?) #20xxinax | 2009/12/23(水) 18:18:43 | |
archiphoto | 建築の可能性を感じるなあ!!嬉しい。 RT @masaki_msk 会場は600〜700人ほどいたでしょうか。名古屋からだけではなく、大阪や北陸からも多くの方々が駆けつけてくださったそうです。.... http://yfrog.com/3nzl4qj #20xxinax | 2009/12/23(水) 18:34:10 | |
yoichikoizumi | 平田さんの案は、敷地のコンテクストとかどういう風に考えてんですか?って聞いたとき、「一枚の紙の地図をくしゃくしゃに丸めて建築にしたような感じなんです」と答えてもらってとても納得したことがあります。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 19:06:44 | |
voidandform | いま見返したら、伊東さんを伊藤って書いてました。申し訳ない。この講演を聞いて思ったのは、現状では不可能なこの思考プロジェクトを足が掛かりにして、この先に現れるかもしれない新しい建築の姿の一つを想像する事は楽しいと言う事ですね。#20xxinax | 2009/12/24(木) 12:24:08 | |
onokennote | 建築追跡ブログで拾われなかったのでトゥギャりました。『お気に入り 建築のちから02『20XXの建築原理へ』 シンポジウム』 http://togetter.com/li/2193 #20xxinax | 2009/12/24(木) 12:40:55 |
このイベントで提唱されたことに対する疑問
hanamotoko | 住宅以上に規模の大きな建築の話になると、お金の話が出てこないとかえって不安になる。襞にして表面積を増やす可能性や実際のモデルを見て、よさそうなのはわかる。でも誰得?みたいな。 #20xxinax これは私感です念のため。 | 2009/12/23(水) 16:34:47 | |
yosstudio | それに対する言葉に「自然」をあてるのは興ざめ RT @hanamotoko: 20世紀は機会主義的な建築が追求された。しかしそこでは様々なことが切り落とされ、イレギュラーなことをしようとすると面倒な状態。本来人はそんなに単純じゃないし、ますます複雑になっている #20xxinax | 2009/12/23(水) 17:33:22 | |
kotaokamura | 建築の可能性を閉じないことが大事なのは当然同意。だが、この議論や計画案がどこの社会に接続しようとしているのか、リアリティを持っているのか、というのが分からず。銀座での展示と本日の実況を追跡した感想なのだが、このように思うのは俺だけなのだろうか。 #20xxinax | 2009/12/23(水) 18:39:45 |