クックパッドに水素水のレシピがあって頭痛い。作り方が「ミネラルウォーターに洗った米入れて48時間常温放置」で、どこに水素が増える要素があるのかわからない。つくれぽでは感謝の言葉シール貼って「波動が高そう」とかやりとりしてて、これが地獄か。教育って無力だ。
— Akira Ebihara (@otoko_ebihara) 2016年5月2日
おぉぅ…これはガチだ…。
ユーザーの過失に対して事業者は責任を負うべきなのか?
さて、このブログで最近扱っているテーマから考えないといけないことは、この水素水レシピに従って水素水を摂取したユーザーが体調を崩した場合に誰が責任を取るのかということだろう。
事業者がレシピを提供していた場合は、当然事業者がレシピの責任を負う。しかし今回の場合、クックパッド社はレシピの掲載をユーザーに委ねているのだからレシピ内容については責任を負わない、と考えることはできるのだろうか。
こんな時はひとまず消費者基本法を参考にしてみるべきだろう。
(事業者の責務等)
第五条 事業者は、第二条の消費者の権利の尊重及びその自立の支援その他の基本理念にかんがみ、その供給する商品及び役務について、次に掲げる責務を有する。
一 消費者の安全及び消費者との取引における公正を確保すること。
二 消費者に対し必要な情報を明確かつ平易に提供すること。
三 消費者との取引に際して、消費者の知識、経験及び財産の状況等に配慮すること。
四 消費者との間に生じた苦情を適切かつ迅速に処理するために必要な体制の整備等に努め、当該苦情を適切に処理すること。
五 国又は地方公共団体が実施する消費者政策に協力すること。
2 事業者は、その供給する商品及び役務に関し環境の保全に配慮するとともに、当該商品及び役務について品質等を向上させ、その事業活動に関し自らが遵守すべき基準を作成すること等により消費者の信頼を確保するよう努めなければならない。
消費者基本法より抜粋
少なくとも上記を読む限りでは、
- 消費者の安全の確保
- (取引に際して)消費者の知識に配慮
- 役務について品質等を向上させ、自らが遵守すべき基準を作成する等、消費者の信頼を確保するように努める
が必要になるとのことだ。
ユーザーと直接取引は関係ない
よくwebサービスにて「自分たち事業者がユーザーと直接取引をしているわけではない」という主張を見かけるが、逆に言えばユーザーが自由にレシピを掲載するサービスならば役務として消費者が安全に利用できるような措置が必要だろう。
この場合、クックパッド社もレシピの削除かユーザーへの削除依頼か、アカウントの停止か、何かしらのアクションを起こすのが懸命だと思われる。
繰り返しになるが、ユーザーどうしが交流する場所をサービスとして提供している以上、場所の安全を確保するのは事業者の務めだということを、この件で改めて再認識した次第。