webサービス市場で本当に淘汰は起きるのか?:NewsPicksの実名騒動から考える。

「市場原理」という漠然とした考えがあるのだけど…この原理がwebサービス市場でも働くのかは一度しっかり考えた方がよいと思っている。
市場原理:市場がさまざまな過不足やアンバランスを自ら調整し最適化する仕組みや機能。
市場原理が働きやすい市場は、そもそも既に競合事業者が切磋琢磨している業種の商品とかなのかな、と。飲料とか保険とか複数の種類が流通していると、消費者が比較し購入できるから市場原理が働きやすい。
逆に建築物なんかは所有者が幾つも試してみることができない。お金も時間も必要なコストが高いから、ほとんど市場原理が働かない(建設資材は別だけど)。
じゃーwebサービスでは市場原理は働くのかと考えてたところ、NewsPicksというサービスが揉めてたので観察してみた。

NewsPicksの実名騒動

ニュースキュレーションサービスであるNewsPicksが、この4月から実名ユーザーを匿名ユーザーより優遇する新ポリシーを採用して揉めているようだ。

・ユーザーが設定画面から実名登録をすることができるようになります
・(システム側で判定できた一部のユーザーは、自動的に「認証済み」設定されています)
・実名登録されていないユーザーのコメントは、自分のフォロワー以外には表示されなくなります
・実名登録されていないユーザーは、Pick・コメント入力時に、実名登録を促すダイアログが表示されるようになります
※実名登録をしなくてもNewsPicksの利用はこれまで通り可能です

賛成か反対か、アンケートを行ったユーザーがいらっしゃったので紹介。やっぱり反対が多いですね。

webサービスは市場原理が働きにくい

気がする…、という程度の話だけど。


今回のNewsPicksのようにwebサービスは運営側が後から仕様を変更することが結構あり、それを禁止するのは無理だと思う。
そういった場合は乗り換えられる競合サービスがあれば移行するのかと思ったが、観察した範囲では意外とNewsPicksを匿名でも続けるという方が多い印象だった。退会することでこれまで積み上げた記録が消えてしまったり、NewsPicksだからコメントを書いていたような人が多い。長年使われているお店のように、ニュースにコメントする機能よりもそのサービス自体に愛着がある人が多いのかもしれない。
そうなると、機能が同じだから違うサービスに移行するようなことは起こりにくく、この辺りNewsPicksはブランディングをうまくやっていたといえる。

他のサービスだとどうなんだろう。今後も何かあったら調べてみたい。