モスクワの地下鉄路線図の歴史


というレクチャーを聞いた直後に、モスクワの地下鉄の路線図の歴史が紹介されていましたので紹介します。

the Atlantic Citiesさんより
The Evolution of Moscow's Subway Maps - Mark Byrnes - The Atlantic Cities

元々の出展は、次のモスクワ地下鉄のwebサイトのようです。読めないですが…
Московское метро — проект Артемия Лебедева

以下、一部だけ紹介。
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"Source: Master Plan for Development and Reconstruction of Moscow. M."
↑1935:工事予定の路線も合わせて、地図上に示された路線図。目印となる建物も一緒に描かれている。一方で川が強調されていないのが興味深い。


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"From the booklet: What Everyone Should Know passenger subway / / Moscow: Moscow Worker."
↑1935:路線がほぼ1本のために、リニアに整えられています。

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"Plan runs underground with all official branches and Congress. Source unknown."
↑1946:路線が増えたため、路線のみ地図から抽出した形に変化。抽象化はされていない。

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"A large underground ring of the Moscow Metro [Circle Line subway] / / Spark. Number 2."
↑1946:(工事中なのかもしれないけど)環状線を示せたことによって、四角の枠の中に収まりが良くなってきた。そして、少し抽象化されてきている。そしてやはり目印となる建物が描かれている。

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"The scheme of lines of the Moscow underground after V. I.Lenina / / [scheme-flyer.] MM: Advertising"
↑1970:路線の形が抽象度の高い図形に整えられてきた。川はまだない。

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The new official transit map to be rolled out during this year. Designed by Art. Lebedev Studio.
↑2013:こちらが、今年に入って刷新された地下鉄路線図のようです。やはり、川が記されています。建物を強調するのが共産主義、地形を強調するのが資本主義、ということでしょうか。

確かに、資本主義だと建物はどんどん入れ替わっていきますからね…。
美術館も運営費がかさむからって無くなっちゃうしね…(´;ω;`)

石川初さんの講義にロンドンの例がありましたね

さて、路線図の抽象化の話は、石川初さんのゲンロンカフェでの講義にて、ロンドンの例が取り上げられていましたね。次回、6月8日(土)にも石川初さんの講義がありますよー。
[ゲンロンスクール]石川初[地図と地上へのまなざし」第2回(全3回) | PeaTiX
興味のある人はぜひ行きましょう!(宣伝)

前回の講義の感想はこちら↓
石川初「地図と地上へのまなざし」レクチャー@genron-cafeの自分のツイートまとめ - architecture_database

追記:
こんな記事もありました。
We're Only Beginning to Understand How Our Brains Make Maps - Emily Badger - The Atlantic Cities