石川初「地図と地上へのまなざし」レクチャー@genron-cafeの自分のツイートまとめ

石川初さんのレクチャー@ゲンロンカフェ

植物や地形、地図に詳しいだけでなく、GPSでの移動ログを利用して絵を描いたりなどされている石川初さんのレクチャーを聞いて来ました。全3回の最初の回です。タイトルは「地図と地上へのまなざし」。twitter実況する人が多く集まったため、レクチャーを多面的に見返すことができます。見たい人はこちらをどうぞ↓
ゲンロンスクール 石川初「地図と地上へのまなざし」第1回実況まとめ - Togetter

また、当日の資料を石川初さんが公開してくれています↓


今回講師をしていただいた石川初さんは、株式会社ランドスケープ・デザインに勤務されているランドスケープデザイナーです。著書として「ランドスケール・ブック ― 地上へのまなざし」(AA)があります。また1994年から2008年まで出版されていた建築雑誌「10+1」に寄稿されており、「東京エキゾチック植物ガイド」など面白い論文を執筆されています。

レクチャーの感想

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検索ワードの地域別動向:落花生の検索回数(Yahoo!ラボ)
左:2012年2月3日、右:2012年1月21日〜2013年1月20日
豆まきは「大豆」派? それとも「落花生」派? - Yahoo!検索ガイド - Yahoo! JAPANより

レクチャー内容は実況まとめを見て頂ければよいとして、今回の感想を。
特に面白かったのが、多くの情報を地図にプロットし、そこに表れた形から別の情報を導き出す「マッピング」という考え方です。これは、質疑で小林勝平さんが指摘されていたようにログの集積をベースとした「一般意志2.0」や、近頃話題の「ビッグデータ」と非常に近い考え方なのだと思います。一般意志2.0にしてもビッグデータにしても、「ログの集積」から「有意な情報を見出す」という行為は非常に難しいわけですが、石川初さんは面白いほどたくさんの「マッピング」の事例を紹介してくれます。

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左:居酒屋、右:小学校

例えば、Google Mapsで「居酒屋」と検索した時と「小学校」で検索した場合における、ピンク色の点の散らばり方は異なります。それは事実。しかし、それがなぜ異なるのかを考察するには、検索されたモノに存在する「制度」へと、思考を飛躍させなければならないのです。

石川さんの話を聞いていて、「マッピング」が「一般意志2.0」や「ビッグデータ」に何か伝えられるとするならば、その思考の飛躍には「図形(パタン)」による情報の把握が有効だ、ということなのではないかと思いました。そう考えると、ここから池上高志氏の「動きが生命をつくる」(AA)やそのベースのカオス理論へと話が結ぶことができそうで、まだまだ話題が尽きない感じがします。

次回の石川さんの授業は6月8日に予定されています。興味が湧いた人は、ぜひゲンロンカフェまでレクチャーを聞きに来てはいかがでしょうか。

twitterの自分の実況のまとめ