「対談 窓・内・外ー窓を決める主体をめぐって」その1

「対談 窓・内・外ー窓を決める主体をめぐって」その1
「窓ーメディアとしての境界 Windows:Inovative Mediation」
  JA 2009 夏号

____________________________________
 巻頭の塚本氏と藤本氏によるメール対談が、互いの意識の違いが明確に読み取れてたいへん面白かったです。
 ふたりの違いは、塚本氏が「窓」そのものが引き起こす現象に興味を示しているのに対して、藤本氏は「窓的な空間」という新しい空間を建築として作り出したい、という点にあります。僕の立ち位置はおそらく塚本氏の考え方に近く、塚本氏の言うことは納得できて、藤本氏の言うことには納得がいかなかったです。これ以降、その視点でこの文章は書かれています。
 建築の価値というのはなかなか厄介なもので、受け手(建築を体験したり、雑誌で見たりする人)にとって新しいと思われることなのか、建築の歴史の中において評価されることなのか、どこに焦点を当てるかによって全然変わってくると思われます。